ヒナまつり / Hinamatsuri

ヒナまつり / Hinamatsuri

『ヒナまつり』とは、大武政夫原作の漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。
暴力団『芦川組』に属するインテリヤクザ・新田のもとに、楕円形のマシンにくるまれた超能力少女・ヒナが突如現れた。マシンの拘束を解くや否や、素性も目的も明かさないまま謎の念動力で部屋の骨董品を次々破壊していくヒナに対し、身と家財の危険を感じた新田はしぶしぶ彼女を寝泊りさせることになった。
本作はこの2人をはじめとしたちょっぴり可笑しなキャラクター達が繰り広げる、笑いあり涙ありの非日常コメディーである。

lixingのレビュー・評価・感想

ヒナまつり / Hinamatsuri
9

シュールギャグマンガ

未来からやってきたヒナがヤクザの新田の元に現れて、ぐうたら生活を送るギャグマンガです。ヒナは超能力者で…と書くと昔の漫画のように思えるかもしれませんが、作者独特のシュールなギャグが新鮮です。新田はヒナの力のおかげでヤクザとして上り詰めていくのですが、ヒナの超能力がすごすぎて武勇伝がどんどんすごくなって、周囲から嫉妬されたり頼りにされすぎて困惑するところが面白いです。また、アンズやマオといったヒナと同じように未来から来た少女がヒナと対決することになるのですが、シリアスな展開にはなりません。現代に取り残されてホームレス生活を送ったり、新興宗教団体のマスコットとして活動したりと、ブラックユーモアの効いた立場に置かれることになります。
一番好きな話は、大人しい中学生の瞳が大人顔負けのビジネススキルを発揮していくところですね。新田や大企業の社長が、人生で培ったスキルを発揮して瞳に負けないように頑張るのですが、瞳は中学生であるにも関わらず世界中にコネがあり、部下からの信頼も厚いので、ビジネスでどんどん成功を収めていきます。その結果、未来では世界を破滅させる原因になっていて、それを食い止めようとする主人公たちの行動も楽しいです。