キングコング対ゴジラ / キンゴジ

キングコング対ゴジラ / キンゴジ

『キングコング対ゴジラ』とは、1962年に公開された、日本の怪獣映画である。監督は本多猪四郎、主演を高島忠夫が務めた。
ファロ島でキングコングが目覚めた噂を聞き、テレビ局員の桜井と古江は調査に向かわされた。一方北極海では、ゴジラが復活し、桜井たちは発見したキングコングを日本に連れ帰ろうとするのだった。その後ゴジラとキングコングは出会い、戦いが始まるのであった。
見所はキングコングのお茶目な動きと、ゴジラとの白熱した戦いである。

6mayのレビュー・評価・感想

キングコング対ゴジラ / キンゴジ
10

キングコング対ゴジラ

日米の誇るべき怪獣の一大決戦。それにしてもこの企画を考えた人は偉いですね、だれでしょう?円谷英二、あるいは本多猪四郎監督か、はたまたプロデューサーの田中友幸なのか。アメリカサイドもよく引き受けたもので、正に夢の競演が実現した。
内容はなんとコメデイー仕立てである。キングコングがボケで、ゴジラがツッコミ。まるで漫才のような展開で笑わせてくれるとは、予想をいい意味で裏切ってくれるのだ。
監督は本多猪四郎、特撮は円谷英二、音楽は伊福部昭、日本が誇るビッグスリーである。
ゴジラを演じるのはもちろん日本初のスーツアクター中島春雄、キャストは高島忠夫、藤木悠、浜美枝、有島一郎、佐原健二、など。ぜいたくなキャスティングではないか。
笑わせてくれるのは怪獣だけではなく、人間たちも怪獣に負けてなるものかと、一層笑わせてくれる。その中で一番のコメデイアンぶりを見せてくれるのが有島一郎。この人は若大将シリーズの若大将のおやじ役で有名な俳優で、いわゆる芸域が広い名優。
監督の天才的な演出力が冴えにさえ、見るものを夢の世界に連れていってくれる。一作目のシリアスなゴジラとは一転して、エンターテイメントに満ちたゴジラを作る柔軟性の見事さに、我々は絶大な信頼性を感じて大喝采を送るのだ。
勝負の行く末は見てのお楽しみ。ぜひ見て楽しんでもらいたい。見ないと損する映画だ。