ふしぎ遊戯 / ふし遊 / Fushigi Yugi

ふしぎ遊戯 / ふし遊 / Fushigi Yugi

『ふしぎ遊戯』とは、渡瀬遊宇による漫画作品及び、それを原作とするアニメ、ゲーム作品である。高校受験を控えた少女・夕城美朱は、図書館の書庫で見つけた四神天地書という書物に吸い込まれ、本の中で朱雀を呼び出す巫女となる。鬼宿を始め、巫女を守る七星士と共に朱雀召喚を目指す一方、敵対国で青龍の巫女となった親友の本郷唯と対立する。1992年から1996年まで『少女コミック』で連載され、1996年にテレビアニメ化された。後に、前日譚に当たる『ふしぎ遊戯 玄武開伝』及び『ふしぎ遊戯 白虎仙記』が発表される。

mina_hのレビュー・評価・感想

ふしぎ遊戯 / ふし遊 / Fushigi Yugi
10

笑いあり涙ありの、読みごたえがある作品です

1992年に連載が始まった少女漫画なので、少なからず絵に時代を感じてしまいますが、笑いあり涙ありの作品です。
高校受験を控えた主人公が、本の世界に吸い込まれ、その物語の登場人物となります。
その本は昔の中国に似た世界の話で、中でも4つに分かれた国同士の国交事情に主人公が関わることになります。
その中で、様々なキャラクターと出会い、恋をしたりされたり、仲間になったり敵対したりという物語です。

中でも一番の魅力は、登場するキャラクターが命を懸けて主人公のために敵と戦うところです。
中には亡くなってしまうキャラクターもいます。味方も敵もです。
敵の亡くなるシーンでさえ、考えさせられるものがあります。敵には敵の正義があるからです。
その部分をしっかりと描きながら、主人公の成長を描いている漫画です。
読み手も共感したり、考えたりすることができる作品です。

キャラクターの性格がしっかりと確立されていて、キャラクター同士の掛け合いが面白いという点も魅力的です。
それによる笑いを誘う場面も多数あり、シリアスばかりに偏らないため読みやすく、入り込みやすくなっています。

また、漫画の合間にある、作者のフリースペースも充実しています。
作品に関する作者の想いを書いたり、ストーリーをもじった遊びを表現したりするために使われています。
そのようなところまで目を通すとさらに読みごたえがあり、より作品を楽しむことができます。