とにかく美しいパリ。文学好きだとなお楽しめそう。
パリが舞台になっているということで鑑賞。内容はとても興味深いです。1920年代を代表するスコット・フィッツジェラルドやアーネスト・ヘミングウェイなど、著名な作家陣が続々と登場し、それぞれちゃんと伝記に沿ったキャラクターになっているんじゃないかなと思います。
アメリカのとある映画脚本家が処女小説の執筆に奮闘しており、婚約者家族とのパリ旅行中に、ひょんなことから憧れの1920年代、いわゆるジャズ・エイジのパリにタイムスリップし、作家本人たちと交流を深めながら、原稿の推敲をしてもらったり、ある女性に恋心を抱いたり、いろんな体験を経て懐古主義である自分と向き合っていくような流れです。
現代に不満を抱き、過去に生まれたかったと言う主人公。しかしタイムスリップした先で恋に落ちた女性もまた、19世紀末から始まったベル・エポックの時代が一番美しく、その時代に生まれたかったと話します。
主人公であるギルは、結局どの時代に生きていても過去に思いを馳せて現代をなかなか受け入れることができない人がいるということに気づきました。
一緒に来ていた婚約者とは最初から何かと意見が合わず、最終的には婚約を破棄し、パリに残って生きていくことを決意した主人公でした。
ジャズ・エイジやベル・エポック、そして今のパリの美しさを余すことなく描いた作品で、話の展開もテンポが良い方だと思います。
美しいパリを観たい方、著名な作家陣の生活を垣間見たい方、文学好きの方などにおススメです。