1つ1つのエピソードがいい‼
ギャグがとても面白く思わず笑ってしまうことが多々あった。しかし試合になるとかっこよくなる登場人物が多く、そのギャップに惹かれた。この話の展開における緩急は最高で、読みだすと止まらないことがとてもあった。敵味方ともに背景ストーリーが深くライバル高校も応援したくなる物語であるため、1つの視点でなく多角的視点でこの漫画を読むことができて他の漫画にはないものを感じた。また、結局毎回勝つような漫画ではなくそれどころか何度も挫折を味わっているところにどこか現実味を感じた。初期からいた部員がやめていくところや主人公の母親がなくなってしまうところはとても悲しいがだからこそそれを乗り越える姿に心惹かれる。自分の高校の部活時代を思い出しそれと重ねたくなるような青春の物語であった。しかし、全員に受ける漫画ではないように思える。すなわち好みが分かれる。何かに向かって一生懸命努力したことがある人、それでさらに挫折を味わった人からしたら心打たれることが多く本当にいい漫画と思われる。逆に、漫画には夢や現実離れしたことやファンタジーを求める人からしたらどこか味気なく感じるかもしれない。いい意味でも悪い意味でもスポーツ漫画の枠の中に納まらないかもしれない作品であると思う。