シティ・オブ・ゴッド

kumikoacaのレビュー・評価・感想

シティ・オブ・ゴッド
10

実話を基に描いた衝撃作

シティオブゴッドは、2002年にブラジルで制作された映画で、数々の映画祭でノミネートや受賞した作品です。1960年代から1980年代のブラジルのファヴェーラと呼ばれるスラム街で、麻薬の売買や、強盗等の犯罪に手を染めるストリートチルドレン達の抗争を描いた作品で、実話を基に制作されました。
本作品の監督は実際にファヴェーラのストリートチルドレン達をオーディションし、演技指導を施してアドリブ主体の展開になっています。出演者のほとんどが素人とは思えない、鬼気迫る様な演技力は見応えがあります。
作品中で描かれている日常が、実際のブラジルではリアルだというのがとても信じられない程で、救いの無い現実をハイテンションかつ、スタイリッシュに展開されていきます。個性溢れる3人の主要キャラも魅力的で、写真家を目指すブスカペ、ギャングの道に進むリトル・ゼ、ギャングでありながら皆から慕われているベネの3人を中心に、幼少時代からファヴェーラを舞台に話が進んで行きます。その過程で、目を背けたくなる様な刺激的なシーンもあったりしますが、全編ハイテンションで展開されるため、二時間ちょっとの映画ですが、あっという間に過ぎて行きます。刺激的な映画が好きな人にオススメです。