高校生のシャーロック・ホームズ級の推理力
米澤穂信による小説をアニメ化したものです。 「やらなくていいことはやらない。やらなければいけないことは手短かに」。そんな言葉を座右の銘とする主人公「折木 奉太郎(おれき ほうたろう)」は省エネ型の高校生活を願う高校生です。言い換えるとめんどうくさがり屋なのです。その推理力の見事さはシャーロック・ホームズにも匹敵します。彼が推理力を使うのは労力と手間を省くためです。そのクラスメートの「千反田える(ちたんだ える)」が天然な性格の女子高生で、見た目もしぐさも見ていてとても癒されるのですが、彼女があるささいな事実に注目して「気になります!」と言い始めると、主人公はそれがさらにめんどうな手間にならないようにするためにその推理力を発揮するのです。その推理によってクラスメートたちの日常生活の中にある小さな諸事実から、そこに隠されている本音を明らかにしていきます。そこには高校生たちの思いもよらなかったさまざまな思いがあります。だれかに理解してもらいたかったのに理解されなかった心の叫びや願いを知るとき、とてもさわやかな感動があります。普段は軽く見過ごされてしまうような隠された人々の思いや願いが温かい目線で描かれています。