「狩人」な漫画はお好きですか?
原作者の冨樫義博さんは、こちらもヒット作品「幽☆遊☆白書」を描いたベストセラー作家。ジャンプ本誌での連載は不定期状態ではありますが、再開するたびに10週ほど連載が続き、「ハンターが連載再開するとジャンプ本誌の売り上げが二倍に上がる」と言われています。私もハンター再開した時は絶対勝っています。それくらい吸引力のある漫画です。
主人公のゴン=フリークスは「ハンター」となるため、自分を捨てた父親に会うため、旅立ちを決意するのですが、そこに父親に捨てられて悔しい、見返してやるといった負の感情は存在しません。何とゴンの思考回路は「子供を捨ててでもなりたいと思う職業なんでしょ?」といった無邪気すぎるほど無邪気な動機。そんな魅力的な仕事である「ハンター」をしてみたいというのです。
いかにも少年漫画の主人公といった顔立ちをしている彼ですが、彼は「善悪に頓着がない」という危うさがあるのです。故郷に来た女性の相手をしていた、と無邪気に語ったり…。そしてなんと、この父親ですが、三十数巻ほどで再会を果たしてしまいます。通常の少年漫画だったらもっと先だったり、因縁があって戦ったりするのですが、父子は至って平穏に再会を喜び合います。
しかし、そこにゴンが至るまでには命懸けのハンター試験や心理戦が交錯する人質交換、時にはお金稼ぎ、そしてクラピカ、レオリオといった仲間たちとの出会いがありました。中でも年ごろが同じながらも暗殺稼業を営む少年、キルアとの関わりは必見です。
語り切れない程の魅力があるHUNTER×HUNTERですが、編ごとにがらっと雰囲気も変わり、読み進めずにはいられなくなります。是非、冨樫先生の描く世界に酔いしれて下さい♪