日本で一番悪い奴ら

kagayake_mizuhoのレビュー・評価・感想

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日本で一番悪い奴ら
9

綾野剛の演技力に驚かされました

本作品は2002年7月に北海道で実際に起きた『稲葉事件』をモチーフに描かれています。
現役警察官である綾野剛演じる「諸星要一」を軸に警察署内の汚職、暴力団との協力を経て、上司による圧力を何度も掻い潜り自身の点数稼ぎを行っていきます。

諸星要一は大学時代に柔道を鍛え、その功績が讃えられて刑事の道へ進む事になっています。
とある先輩刑事との出会いで、彼はS(スパイ)を裏組織の人間の中で作り着々と悪事に手を染めていくのです。そして彼は実績を作っていき昇進。
職場の上司も全てを知りながら点数を稼ぐために諸星に次々と仕事を頼んでいくのです。

見えない重圧、人間関係の悪化が進行する中、交際女性が大麻を使用、仲間は報酬が支払われない事による不満の爆発など、面倒見の良い諸星にとっても散々な思いをさせられながら、物語は進んでいきます。
遂には諸星本人が大麻に手を染めます。この大麻を使用した諸星=綾野剛の演技力が神がかっています。
彼が特撮番組に出演していた時とは全く違う演技力。誰もが驚くこと間違いなしです。

そして今のような人気を博す少し前の綾野剛さんの役どころはクールや無口などの役柄が多かったと思います。今作の彼は割と明るい青年から、段々と悪い大人になっていくのが、物語に進むにつれ感じられる事でしょう。