三国志(横山光輝の漫画)

三国志(横山光輝の漫画)

『三国志』は1971年から1987年まで『希望の友』『少年ワールド』『コミックトム』に連載された横山光輝の少年漫画。横山光輝の代表作の1つであり、吉川英治の小説『三国志』を基調として、独自の解釈が織り交ぜられた作品となっている。単行本は全60巻。三国時代の幕開けとなった黄巾の乱から、蜀の滅亡までを描いている。
『希望の友』や『少年ワールド』は児童向け雑誌であるため、これらの雑誌で連載された単行本20巻までは登場人物のセリフや表現が子どもでも分かりやすいよう配慮されている。しかし読者に大人が多いことが明らかになると、横山は描き方を変更した。
本作は何度か映像化されており、1985年には『水曜ロードショー』で『三国志』が放送。続編として『三国志II 天駆ける英雄たち』も制作された。この2つは横山の漫画にアレンジが加えられている点が特徴。1991年10月から1992年までは『横山光輝 三国志』のタイトルでテレビアニメが放送された。こちらの作品はほぼ原作に沿った内容となっている。

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三国志(横山光輝の漫画)
9

光輝三国志!

中国大陸の広大な大地でぶつかり合った英雄たちのストーリー、それが三国志です。三国志の人気は、数々の小説や映画などで、迫力と感動の人間ドラマが描かれていることからも伺い知れます。その中でもわかりやすく面白いのが横山光輝氏の漫画、『三国志』です。話は後漢末期、政治は乱れ「黄巾の乱」と言われる反乱が起こるところから始まり、中国大陸の覇権を争った三国のうちの「蜀」の滅亡までを描いた全60巻の作品です。中でも三国志で重要な戦いである官渡の戦い・赤壁の戦い・夷陵の戦いはとても面白く、また桃園の誓い・三顧の礼などもしっかり描かれています。ただ長い三国志の歴史の中で登場人物もかなり多く、登場しても特に紹介もされていないため、いきなり出てきてはいなくなる人物も多く、初めて三国志を読む人には、人物を把握するのは初見では難しいかもしれません。しかしストーリーだけでも面白く読み応えがあるので、複数回読んでも飽きないのが横山光輝氏の『三国志』だと思います。この作品を読むことで歴史にも詳しくなれますし、子供だけでなく大人が読んでも面白い漫画ですので、ぜひお子様と一緒に親子で読む漫画としてもオススメしたい作品です。