作曲に手が込んでいる
『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』は今では誰もが認めるゲームとなった。
私がこのゲームに着目したのは音楽・BGMだ。このゲームが評価されているのはゲーム感を感じない、やらされ感のないゲームだからだと思う。是非プレイして体感してほしい。外に出て聞こえてくる草の音、何かが鳴いてる音、時折流れるピアノの旋律があなたの冒険心をくすぐる。極寒、灼熱、酷暑…。フィールドによってリアルに表現された音楽は完全にオープンワールドに飲み込まれる。
任天堂が出しているBGMについての裏話がある。最初はフィールドは草の音だけ、BGMはつけない事になっていたらしい。だがピアノを加えた。勿論私たちは現実世界で生きている間、ピアノなんか流れてこない(脳内で流れてる人は別だが…)。一見リアルなオープンワールドを崩してしまうのではないかと思ったが、完成形を実際にプレイして、素晴らしいと思った。リアルでありながら私たちを引き立てているというバランスが絶妙だった。BGMとはこのようでなければならないと思う。音楽がまたこれがうまい。私はファミコン時代ではないのでどうしても電子音には抵抗を覚えてしまう。
演奏は豪華なプロオケの方で、ストーリーもいいが音楽に聞き入ってしまう。最後の戦いは音楽ばかりに気を取られ「音楽やばい!ピアノ!オルガン!オーボエ!うわぁああ」とか叫びながら戦ったものだ(笑)
そしてなんといっても作曲に手が込んでいる。ゼルダシリーズというのは毎回作曲に工夫がこしらえているのだが、今作も素晴らしかった。全体的にピアノを基本にした大胆な楽器構成、それぞれのキャラにあった楽器構成、前作を知っているファンにはたまらないアレンジ。Switchがなかなか手に入らない最初の頃はせめてものサウンドトラックだけを買うファンも多くいただろう。人気なゲームには理由がある。是非あなたの目で、あなたの耳でこのオープンワールドを体感してほしい。