ひぐらしのなく頃に / Higurashi When They Cry

ひぐらしのなく頃に / Higurashi When They Cry

『ひぐらしのなく頃に』とは、竜騎士07原作のアニメ作品。原作はビジュアルノベルで、2006年から断続的にアニメ化された。小説や実写映画なども制作され、2000年代後半から2010年代前半を代表する人気作品となった。
雛見沢村に引っ越してきた少年前原圭一は、同じ学校に通う部活仲間の竜宮レナや園崎魅音らと平和に暮らしていた。しかしある時フリーカメラマンの富竹ジロウという人物から、過去に村で起きた殺人事件の話を聞く。事件のことを調べ始めた圭一の周囲で不穏な事態が相次ぎ、凄惨な惨劇が繰り返されていく。

maiyas0118のレビュー・評価・感想

ひぐらしのなく頃に / Higurashi When They Cry
7

サスペンスとホラーに感動要素も含めた良作

この作品は序盤はホラー調で物語が進みます。
主人公は田舎の村に引っ越してきた中学生なのですが、村の人々の様子がどこかおかしいことに徐々に気付いていきます。そこからミステリー要素を含んだ展開へと向かっていきます。
この作品は4話くらいごとの章に分かれていて、最初は主人公が惨劇に見舞われる描写が目立つのですが物語が進むにつれてそれらの現象の真実に気付いていきます。

この作品の面白いところは、村という閉鎖的な環境独自のホラー描写が上手い点です。
村から出ようにも、その村の人々は他の街に行くと発狂して死に至るという疫病にかかっているため出ることもできないのです。後に主人公が見舞われていた惨劇は、実は主人公が見ていた幻覚であるということも後に明かされます。更に別の世界線と並行して物語が進むというSFの要素が盛り込まれているところも面白い点です。
最終章のみんなが幸せになれる世界線では、村のみんなが巨悪と戦うのですが、そのラストシーンはかなり感動できるものなっています。悪役として描かれている女性も過去に壮絶な不幸を抱えていてただ単純に憎むべき相手としては描かれていない点も良かったです。物語の最初の方はホラー要素が強く、とっつきにくい人もいるかもしれませんがオススメの作品です。