まるで海外ドラマ?ドキドキの近未来SF漫画
少女漫画には珍しい、リアル感あふれる近未来SF漫画です。ファンタジーに分類されるのでしょうが、いわゆる少女漫画というキラキラふわふわした感じはまったくありません。
冒頭から、突然訳もわからずサバイバルが始まります。
舞台は日本が滅びた後の日本。少し先の未来です。主人公たちは冷凍カプセルで眠って未来へと放たれます。各7人ずつのグループ(これがタイトル「7SEEDS」の由来です)が複数ありますが、それぞれ生い立ちも選出された状況も異なります。これが様々な人間ドラマを繰り広げるのです。
この漫画はSFでありファンタジーでありサバイバルであり、ヒューマンドラマです。
人類も文明も滅びた後の世界、法も何もない世界で、ただひたすらに生きる物語。ただただ生きるということが、こんなにも大変で、そして人として人と共に生きるということがこんなにも難しいことなのだと、読んでいて実感します。同時に命の尊さや素晴らしさも。
絵が独特なので最初はとっつきにくいかもしれません。でも、一見荒っぽく見える絵ですが、読み進めるとその世界観にハマります。景色が輝いて見える瞬間があります。私は大好きになりました。
登場人物もたくさんいますが、少しずつ登場するので混乱しません。
読み進めていけば、その全員が愛おしくなってきます。
一体どうやってラストをまとめるのかとハラハラドキドキしながら、連載当初からずっと読んでいました。
完結しましたので、今なら感動のラストまで一気読みできます。
少女漫画と思って侮ることなかれ、かなりのおススメです。