世界観が美しい作品
『私の少年』はいわゆる「おねショタ」というジャンルになるのですが、それだけでは収まりきれない作品だと思います。
スポーツメーカー勤務の30歳のOL・聡子は、ある日、自宅近くの公園で12歳の美少年・真修と出会う。サッカーのレギュラーになりたいという真修に聡子は指導することになる。後日、元恋人に婚約者を紹介されて虚しさを感じていた聡子は、レギュラー落ちした真修と公園で再び会う。真修の複雑な家庭環境を知った聡子は、彼と頻繁に交流をするようになる。しかし二人の交流を知った真修の父親はこれを良く思わず、聡子は転勤処分を求められてしまう。こうして急な別れを突きつけられた二人だが、2年後偶然の再会を果たし…。
聡子は聡子でこの関係は何なのか、自分が彼と深く接していいのだろうかと悩み、真修は真修でだんだんとこの気持ちが恋なのではと気づいていく。お互いがお互いを思いやり、一途に相手を想う心が美しい作品です。作者の高野ひと深さんの繊細な絵が美しさをより引き立てます。何より真修の美少年さがすごいです!これから二人がどんな結末を進んでいくのか、楽しみで仕方ない作品です。特に30代の女性の方は共感するところが沢山あるんじゃないかなと思いますよ。