バーレスク / Burlesque

バーレスク / Burlesque

『バーレスク』とは、2010年に公開されたアメリカのミュージカルドラマ映画である。監督はスティーブン・アンティンで、主演はクリスティーナ・アギレラが務めた。ロサンゼルスのストリップクラブである「バーレスク」を舞台に、物語が展開されていく。バーレスクでは女性達が様々なショーを行なっている。片田舎で育った主人公アリは、歌手になる夢を追いながらロサンゼルスへと向かい、その後バーレスクの舞台で才能を発揮し、スターダムを目指す。

goma_96のレビュー・評価・感想

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バーレスク / Burlesque
9

シンプルに楽しんで。

バーレスクはDVDを購入して何度も観ている映画の一つだ。
何と言っても見所はアギレラの力強く美しい歌声や、ゴージャスなショーがたくさん出てくるところ。
初めて映画館で見たときは、映画というよりショーを観ている感覚に陥った。
ダンスシーンの女体が美しく、生きた肉体は芸術になるんだと感動した。

それから個人的に気に入っている点は、ストーリーがシンプルということ。
捻りの深いストーリーが好みかどうかは人によるだろうが、私はシンプルというものをバカにしてはならないと思う。
これは歌とショーを楽しむための映画だ。そして夢と情熱に生きる人間が描かれている。
それを表現するためには、直球勝負。そぎ落とされたシンプルなストーリーで良かったと思う。
またキャラクターそれぞれが悩みや問題を抱えているが、あまり暗く演出されていないところも良い。
お陰でキャラクターそれぞれの感情に引張たれずにショーに集中することができる。
かといって、決して浅いわけではない。
初めは若いアリの夢や恋愛模様などに感情移入して観ていたが、他のキャラクターしっかり立っている。
特に私はシェール演じるバーレスクの経営者テスが、一見プロ意識が高く厳しい大人の女性なのだが、実はあまり頭が良くないところが、芸一筋で必死に生きてきたのだと感じさせられてとても愛おしい。
ストーリーがシンプルだからこそ、ショーとキャラクターの良さが引き立つ良い映画だと思う。

まずは頭を空っぽにして感じて欲しい。
小難しいことなんか考えなくても、メッセージなんてエンディングのショーを観てくれればわかる。