大人に見て欲しいアニメ
かつて少女兵として赴いていた戦場で、ヴァイオレットは両腕と、孤児である自分を保護してくれた大切な人を失います。終戦後、自在に動く義手をつけたヴァイオレットは、自動手記人形として、手紙の代筆業を始めることに。単独で一個分隊に匹敵する戦闘力を持ち、戦場では「武器」と称され戦うことだけしか知らなかったヴァイオレットは、今までとはかけ離れた日常と仕事に戸惑いながらも、客の想いや同僚の優しさに触れ、「人」として生きるようになります。けれど、人の想いを知れば知るほど、「武器」であったころは感じずにすんだ痛みを覚え、人として欠陥品である自分を恥じ、はたして「人」になることが正しいのかどうかヴァイオレットは迷います。それでも、失くした大切な人がなにを思っていたのか、自分をどう想ってくれていたのかを知りたいと、苦しくても人の言葉に、想いに耳を傾け知ることを止めません。人としての喜びと悲しみ、人だからこその後悔と希望。人形のように感情を見せずにいたヴァイオレットが少しずつ、ゆっくりと、たくさんの人と出会い優しさや痛みに触れて成長してく姿に心が震える作品です。また、作品に似合った美し過ぎる映像は必見。子どももそうですが、大人の方にぜひ見て欲しいアニメです。