ヒュージャックマンの声が素敵過ぎる!
ここ最近見た映画で、最も印象的で心を動かされる映画だった。
ヒュージャックマン演じる主人公は、挫折を繰り返しながらも抜群の発想力で窮地を乗り越える。彼が思いついたのは、人の持つ「怖いもの見たさ」のような欲求を刺激することだった。奇妙なもの、気味が悪いもの、少し不快に感じるもの、一度知ると何故か気になる。そんな欲求を刺激する発想だった。
個性的な仲間たちと繰り広げる歌と踊り。ヒュージャックマンは過去に、レ・ミゼラブルにも出演した、歌がとても上手な俳優だ。そんな彼と仲間たちが劇中で披露する歌は、非常に心を動かされる。
また、作中歌である「This is Me」は今現在も残っているだろうが、黒人差別を想起させる。歌詞の中にこんなフレーズがある。
"no one will love you as you are"
ありのままのお前を愛する奴なんていない
人と少し違うだけで、こんなにも傷つく言葉を投げかけられる。人を人とも思わない、酷い対応を受ける。それが映画の舞台の時代では当たり前に起こっていたのだろう。
しかし、彼らはそれに負けずに、仲間を増やして絆を深め歌と踊りで自分を表現していく。「This is Me」は、そんな彼らの覚悟が透けて見えるくらいに力強く歌われていた。未だ映画を見ていない人は、歌だけでいい。一度聞いてみるといい。映画が観たくなるだろう。