ジャンプ史上最高のスポーツ漫画
主人公『桜木花道』は中学時代に50人の女性にフラれた経験のある、札付きの不良。
日夜喧嘩に明け暮れ、誰であろうと尊厳の欠片もなく横柄かつ傲岸不遜に対応する問題児だったが、高校入学と同時に『赤木晴子』という女性に一目惚れし、晴子はそんな彼の身体能力に目を付け、彼をバスケット部に勧誘する。
最初は晴子目当ての邪な欲望からバスケを始めた桜木も、徐々にその面白さに嵌り始め……という、青春スポ根マンガ。
驚異的な画力と一癖も二癖もある魅力的なキャラクターや数々の名言を生み出し、未だに根強い人気を誇るジャンプ黄金期を象徴するマンガの内の一つであり、個人的にはこれを超えるスポーツマンガはほぼ無いと言っても良いほど。
スポーツマンガに限らず、ジャンプでは良くある『超人的な必殺技』をほぼ用いず(実際にはNBA等のトップリーグクラスの技術は見られるが、許容範囲内)それ故にキャラクターに感情移入しやすく、またお世辞にもチームワークが高いとは言えなかった主人公が所属する『湘北高校バスケ部』が様々な困難を乗り越えていく様、そして間に入る何とも言えないギャグに笑い、泣き、感動する。特に、桜木が自分のミスで試合に負けたと感じて、試合後に人目も憚らず号泣するシーンや、選手生命に関わるほどの怪我を負いながらも、最終的に勝利するシーンは、思わず貰い泣きしてしまう程。
自分の中でも、最高の作品の一つであると、自信を持って言える作品である。