旅猫リポート

旅猫リポート

『旅猫リポート』は2012年11月15日に出版された有川浩による長編小説。『週刊文春』に2011年10月27日号から2012年4月19日号まで連載された。
主人公は人語を理解できる猫ナナと、その飼い主のサトル。どうしようもない事情により、ナナを手放さざるを得なくなったサトルが、引き取り手として名乗り出てくれた友人たちを銀色のワゴンに乗って巡る。
本作は第4回ブクログ大賞(小説部門)を受賞。2013年からは舞台が公開された他、2014年にラジオドラマが放送された。また2018年には映画が公開された。

jack06101のレビュー・評価・感想

旅猫リポート
10

久々に映画館で声だして泣いてしまいました

有川浩の小説「旅猫リポート」が映画化されると聞いて原作を読んで、とても気に入っていたので、その世界観がどう映像化されたのか楽しみでもあり、作品のもつ優しい世界が、壊されていなければいいなーとの心配もあり...で観に行ってきました。
結論から言えば、ただただ大号泣。そして悲しい結末でありながら、心が温かくなりました。
有川浩さんご本人が、一生で一本しか書けない物語と言うだけあって、心に訴えかける力はものすごいです。

福士蒼汰さんが本当に原作の悟そのままで、猫ちゃんも可愛すぎました。
ある事情から、飼い続けることのできなくなった愛猫を引き取ってくれる人を探すため、親友や恋人を訪ねながら、これまでの人生を振り返る物語。これだけ読むと、大切な家族である愛猫を手放すなんて、ひどい!と猫好きな私は反感から物語に入ったわけですが、静かに穏やかに自分の人生を受け入れる悟にめちゃくちゃ共感し、大切な猫のナナを思う気持ちに涙が止まりませんでした。そして、しゃべる猫のナナがツンデレで、悟の事が大好きなのが伝わってきて。最後まで悟の猫でいるって覚悟にまたまた大号泣でした。家族の絆、感じました。悟はひどい飼い主なんかじゃなかった。ナナを最高に愛していた。本当に良い映画です。
見終わった後はすぐに帰って我が家の猫を抱きしめたくなりました。
久々に映画館で声だして泣いてしまいました(笑)