正直、あまり期待せずに読みましたが意外と良かったです
入江喜和さんが描かれた「おかめ日和」ですが、1巻の表紙イラストを見て、何となくあまり深い内容の漫画ではない印象を受けていました。
それでも読んでみようかな、と思った理由のひとつに、17巻まで発売されている、ということがありました。
読み始めた最初は、独特のふんわりとしたイラストの雰囲気、小さな文字で描かれている部分が多いことから、読みづらいな、という感じだったのですが、読み進めるにつれて入江さん独特の手法にはまってしまいました。
イラストや文字の描き方だけではなく、主人公をはじめ他の登場人物たちも他の漫画ではあまり目にしない独特のキャラクターです。
主人公はちょっと、というか結構ぽっちゃりめの主婦、やすこさん。
あり得ないほど良い性格の持ち主で、見た目はぽっちゃりだけど、こんな優しいお母さん、こんな素晴らしいお嫁さん、欲しいかも、と思わずにはいられない。
そのやすこさんの旦那さんが、優しいやすこさんとは正反対の激しい性格の持ち主で、やすこさんをポンポンこきつかい怒鳴りつける人なのですが、その怖い性格の中で時折見せる優しさにほっこりしてしまいます。
そして、この漫画の中で、いちばんいい味を出しているなあ、というキャラクターが「おじいちゃん」。
やすこさんにとっては義理のお父さんになるわけですが、もう言うことやることがとても可愛くて、やすこさんの子供たち以上にやすこさんに甘える姿も可愛くてたまりません。
正直、最初はそれほどはまると思っていなかった漫画ですが、17巻まで発売されたのも納得、はまる人ははまってしまう漫画でした。