スクライド / s.CRY.ed / s-CRY-ed

スクライド / s.CRY.ed / s-CRY-ed

監督・谷口悟朗、脚本・黒田洋介によるサンライズ制作のオリジナルアニメーション作品。2001年7月4日から12月26日まで放送され、熱いストーリー展開で人気を博した。アルター能力者であるカズマが好敵手である龍鳳や多くの敵との戦い、さらには本土からの刺客との激戦を繰り広げる能力バトルアニメである。

hijiki0422のレビュー・評価・感想

スクライド / s.CRY.ed / s-CRY-ed
9

男の子の、或いは漢の物語『スクライド』

スクライドというアニメをご存知だろうか。
2001年にテレビ東京系列で放送され、サンライズが制作したオリジナルアニメ作品だ。
もしご存知ならば、多くを語る必要はないでしょう、幾らかの得心と共にあの熱い物語を思い出して欲しい。

さて、まずアニメ制作会社のサンライズと聞いて何を思い浮かべるでしょう。
アニメファンの中でもロボットアニメを制作している会社というイメージが強い方は多いと思います。
ですがスクライドは違う、いや幾らかはそういう要素はあるが、それは本筋ではありません。

スクライドの物語はかつての神奈川県横浜を中心とした場所で謎の隆起現象を引き起こし日本から切り離された大地『ロストグラウンド』を舞台にしたSFアクションバトルアニメだ。
その『ロストグラウンド』で生まれたの新生児の中に『アルター能力』と呼ばれる、異能力者が誕生し始め、様々な問題と戦い発展する。

主人公の一人『カズマ』もまた『アルター使い』『ネイティヴアルター』と呼ばれる能力者、崩壊地区と呼ばれる無法地帯で暮らす粗暴だが身内を大事にする熱い男だ。
そのカズマがある時、武装警察組織『HOLD』直轄のアルター能力者部隊『HOLY』所属の能力者、もう一人の主人公『劉鳳』と出会うのがこの物語の始まりだ。

立場、価値観、性格、そういった全てがまったく反りに合わない二人の男の戦いと激突、様々なアルター使い達の出会いと戦い、ほんの僅かな友情や愛情や恩義といった絆、やがてはロストグラウンド全てを巻き込み、熱く白熱し、尚もぶつかり合う。

とにかく1話限りの役回りですら個性的なキャラクターたちの数々、とにかく熱く燃える展開の数々、正直語り切るのも難しいと言わざるを得ません。
ですがこれはハッキリ断言できます、『スクライド』は男の子の物語です。

性別や年齢は関係なく、あなたが少年のような心を持っているなら、熱く滾る何かを求めているなら『スクライド』を見ましょう、若本規夫さんの次回予告のナレーションも必見です。