何度でも読み返したくなる、壮大でドラマチックなストーリー
普通の高校生たちが、皆で共通の夢を見るようになり、どうやらそれは前世の記憶だと気づき始める。
そして前世で起こった出来事が現世で少しずつ明らかになっていき、人間関係もこじれて、ハラハラドキドキする展開に。でも最後にはパズルのピースがぴたりとはまるように、伏線も回収され、気持ちよく感動できました。
始まりはよくある少女漫画という感じで、少し退屈でした。
それが、前世のエピソードが少しずつ明らかになっていく中盤には、ぐいぐいストーリーに引き込まれていき、一気に最後まで読みました。
前半はいまいちだと思っても、どうか頑張って読み進めて欲しいです。
初めてこの作品を読んだのは小学生の時で、その時は難しくてよくわからなかったのですが、その後、高校生、大学生、社会人、結婚してからと何度も何度も読み返しました。
面白いのは、読む度に新しい発見があったり、違う感想を持つことです。
自分が成長するにつれて、昔は嫌なやつだなと思っていたキャラが、結構いいヤツだな、当然のことを言ってるなぁと感じたり、逆に、好きだったキャラが、自分勝手で実際近くにいたら苦手かも、なんて感じたりします。
それだけ、ひとりひとりの登場人物がしっかりと描かれているのだと思います。
恋愛要素ももちろんありますが、それより人間ドラマという感じで、大人になってからこそ読んで欲しい作品です。