女王蜂 / QUEEN BEE (band) / Ziyoou-vachi

女王蜂とは2009年に兵庫県神戸市で結成されたバンドである。Vo.アヴちゃん、Gt.ひばりくん、Ba.やしちゃん、Dr.ルリちゃんの4人組。2011年にデビューし、大根仁監督映画『モテキ』のテーマソングに抜擢、メンバーも本人役として出演した。女王蜂のメンバー全員が本名、年齢、生年、国籍、性別を明かしておらずその実態はベールに包まれている。
2018年、アニメ東京喰種Re:のエンディングテーマに『HALF』が起用され、その後アニメの実写映画となる東京喰種【S】のエンディングテーマに起用された。数々のタイアップを経て2021年には自身初の日本武道館単独公演2DAYSが開催され、会場はたくさんのファンの熱気に包まれた。
楽曲にまつわることは自分たちで作り上げることをポリシーとし、CDを発売するたびにアーティスト写真を更新、写真ビジュアルの構成、衣装、メイクに至るまで本人達によるディレクションで作り上げられている。またライブツアーごとに衣装も変更し、会場を沸かせている。楽曲だけではなく、ファンの期待を常に裏切らないアートワークも魅力の1つだ。2023年にはアメリカロサンゼルスとシアトルでライブを行い、初の海外ライブデビューを果たした。関西から始まった女王蜂はとてつもない勢いでワールドワイドな存在に成長している。

hasizumiのレビュー・評価・感想

女王蜂 / QUEEN BEE (band) / Ziyoou-vachi
10

ボーカル''アヴちゃん''が放つ圧倒的なカリスマ性と圧巻のライブパフォーマンス

2009年に神戸で生まれた4人組ロックバンド「女王蜂」は、独特な世界観と洗練されたサウンドが売りで、注目されているバンドの一つです。80年~90年代のディスコサウンドから爆音のガレージロックなど、色々なジャンルが混ざった音楽はどこか懐かしく、そして若い人は新鮮に感じるかもしれません。私が初めてこのバンドの音源を聴いた時、雷に打たれたような衝撃を受けました。
まず最初に度肝を抜かれたのが、ボーカル''アヴちゃん''の圧倒的なカリスマ性でした。男声の低い音域から女声の高い音域まで歌いこなし、優しさも力強さもそなえた中性的な歌声は唯一無二の存在感があります。そして、ファッション誌でも取り上げられるほど抜群のファッションセンスを持ち、ジェンダーレスな衣装とモデルのようにスラっとしたスタイルは、ビジュアル面でも類まれなるオーラを放っています。
さらに、楽曲はすべてアヴちゃんが作詞作曲を担当していて、アヴちゃんは女王蜂の絶対的なカリスマであり、このバンドの核とも言える存在でしょう。

このバンドの魅力が最大限に発揮されるのがライブです。極彩色のライトに照らされながら、アヴちゃんが歌い、踊り狂い、ジュリ扇を振り回し、圧巻のライブパフォーマンスで、会場全てを女王蜂の世界で包み込んでしまいます。激しくも洗練されていて、CDとはまた違ったアレンジで楽曲の良さを引き出す演奏は、その時そのライブでしか味わうことが出来ません。一回ライブを見てしまえば、別のライブもまた見たくなる、中毒的な魅力を持っています。

女王蜂は、とても異彩を放つバンドでありながら、美しくてかっこいい、一度聴いたら忘れられないバンドです。もしこのレビューを見て、女王蜂に興味が湧いた、という方には、是非CDだけでなくライブDVDもオススメします。きっとあなたも、一瞬で働き蜂になってしまうでしょう。