ファイト・クラブ / Fight Club

ファイト・クラブ / Fight Club

『ファイト・クラブ』とは、1999年に公開されたデヴィッド・フィンチャー監督の映画で、チャック・パラニュークの同名小説を原作としている。現代社会の消費主義やアイデンティティの喪失をテーマにした、サイコロジカル・スリラーである。名前の明かされない主人公が不眠に悩まされるところから物語は始まっている。主人公は医者の勧めにより、様々な自助グループに参加し、そこでマーラ・シンガーというひとりの女性に出会う。またある時に主人公は、飛行機の中でカリスマ的な石鹸の販売員タイラー・ダーデンと出会い、彼の影響でFIGHT CLUBを結成する。『ファイト・クラブ』は男性たちが地下で、殴り合いをする秘密の集まりで、次第に過激な行動をエスカレートさせていく。物語が進むにつれて、主人公はタイラー・ダーデンの正体と自分自身の真実に気付き、衝撃的な結末を迎える。タイラー・ダーデンのキャラクターは、主人公の分身であり、主人公の抑圧された欲望や反抗心を具現化した存在である。

hai0213のレビュー・評価・感想

ファイト・クラブ / Fight Club
10

人生のテンションがあがる作品

あらすじは不眠症の主人公が、タイラーという男と出会い2人で毎晩殴り合いをする「ファイトクラブ」という集まりを作り、徐々にその行動が過激になっていくというストーリーです。
この作品を10回以上観てますが、観るたびにテンションが上がります。
それは随所に生きることの本質を投げかけられてるからだと思います。
例えば主人公の住んでる部屋が何者かに爆破され、行き場を失った主人公がタイラーと飲んでるシーンです。
主人公はそれまで家具などをこだわって揃えて雑誌などに載ってる理想の部屋を作っていましたが、タイラーに言わせればそれは「物に支配されてる人生」なのです。
確かに生きていく上で高級なソファーや食器などは必要ではありません。
そういった「物」によって見えなくなっている部分というのがあるのではないかと思わせてくれます。
しかもこの映画が公開されたのは1999年です。今でこそパソコンやタブレットがあれば、音楽も映画も本もデータで楽しむことが当たり前になってきたり、シェアリングエコノミーという考え方が根付いてきてますが、当時には無かったと思います。
それを見据えていたようなシーンを創る監督のデイヴィッド・フィンチャーは本当にすごいと思います。
他にも色々あるので、ぜひこの作品を観ながら自分なりの生きることの本質を探してください。