大人になった今でも十分読みごたえある少年漫画
ジャンプ黄金期の代表作品のうちのひとつ。
主人公の幽助が交通事故で死亡し生き返るまでの幽霊編はコミック2巻分位ですが、不良だけど根はいい奴という幽助の性格をはっきり表している話ばかりです。特に昔罠から助けてもらった狸が恩返しの為に病床のおじいさんを亡くなるまで世話をする話と、クリスマスに恋人に会わずに亡くなってしまった未練からもう一度恋人と会いたい為に1年後その日に待ち合わせ場所で待っている女の子の話が大好きで今でもよく覚えています。
霊界探偵編では人気キャラ蔵馬と飛影が登場し、華やかになってきました。そして乱童編と四聖獣編を経て飛影の妹雪菜ちゃんが登場した時には驚きましたね~。
いよいよ暗黒武術会編です。ジャンプ恒例のトーナメント戦ですがどれも見ごたえのある試合やストーリーなのでこれで人気を確定した感じでした。
名試合ばかりですがやはり決勝戦の幽助と戸愚呂戦が一番でしょう。バトルマニアの幽助が桑ちゃんの犠牲により戸愚呂の強さの意味を始めて理解し、戸愚呂を打ち負かしましたからね。後日談や随所での戸愚呂の切ない描写がありそれがまた印象的です。
次の魔界の扉編では一気に人間の闇を描写するようになり、作風も変わりました。人間の残酷さから一気に人間を憎むようになり幽助と戦い後魔界で亡くなる仙水。戸愚呂に続いてまた切なくて勧善懲悪観念から外れるようになりました。
ここからラストの魔界編までは新キャラや再登場のキャラが沢山出たり、蔵馬・飛影の内面も掘り下げられたり見どころは沢山あるのですが、もう作品を終わらせたい感が半端なくどんどん絵が雑になって行ってしまったのが残念ですが、一応しっくり終わったので良かったかなと。
今読み返してもやっぱり面白いし、容赦ないダーク面も書かれているので、少年漫画ではあるけど大人向けと思います。