さよならの朝に約束の花をかざろう / さよ朝

さよならの朝に約束の花をかざろう / さよ朝

『さよならの朝に約束の花をかざろう』とは、2018年に公開された日本のファンタジーアニメ映画である。「P.A.WORKS」が制作を担当し、「岡田麿里」が監督を務めた。この物語の内容は、普通の人間よりも遥かに長い寿命を持つ少女「マキア」が、普通の人間の赤ん坊「エリアル」を拾い、様々な困難を乗り越えながら育てていく物語である。長寿の母とそうではない息子との物語を描いた本作品では、「愛」や「命」の尊さが繊細かつ美しく表現されており、鑑賞した人々に大きな感動を与えた作品として評価されている。

anukenのレビュー・評価・感想

さよならの朝に約束の花をかざろう / さよ朝
9

母の愛

見た目が若いまま長寿の命をもつイオルフの一族である少女マキアと、人間の赤ちゃんが出会うシーンは大きな運命を感じました。赤ちゃんは男の子で、エリアルと名付けて一生懸命育てていくマキアの姿に感動します。

1人1人登場人物たちの感情が伝わってきます。時が流れていけばいくほど、気が付けばマキアと同じ位にまで成長をするエリアル。エリアルは思春期だってあるし、それでなくても訳ありの親子ですから反発してしまう場面もあります。
視聴者としては、マキアの気持ちも、エリアルの気持ちも、痛いほど分かってしまうので涙が溢れます。一人で一生懸命育てたエリアルが大人になって、いつしか奥さんと子どもという大切な家族ができます。こうやって人間は成長していくんだと改めて思いました。そして、母親の偉大さや大きな愛情、愛ゆえに叱ってしまうことや言えないこともあるのだと思いました。

マキアに密かに想いを寄せていたラングがとても良い人です。マキアが好きだからこそ、エリアルに対して強く言うこともありますが、それも彼の優しさなのだと思いました。ラストは涙なしでは観られないです。マキアとエリアルの回想シーン、エンディングの曲に号泣必見です。