リコリス・リコイル / リコリコ / Lycoris Recoil

リコリス・リコイル / リコリコ / Lycoris Recoil

『リコリス・リコイル』とは日本のオリジナルアニメで略称は『リコリコ』。原案は北海道出身の男性作家“アサウラ”で、A-1 Picturesが制作した。2022年7月2日~9月24日にかけて、BS11、TOKYO MXほかにて放送された。全13話。監督は『ソードアート・オンライン』シリーズや、『WORKING!!』など多くの人気作品でキャラクターデザインや総作画監督を務めた“足立慎吾”であり、本作は彼の初監督作品である。
作品の舞台は、“世界一治安の良い国”日本。その治安の良さの裏で活躍する秘密組織「DA(Direct Attack)」に所属する2人の少女を中心とした物語だ。DAとは、殺人の技術を身につけた少女エージェント「リコリス」たちが多数在籍する治安維持組織である。歴代最強と呼ばれるエリートリコリス“鈴木千束(すずき ちさと)”が働くDAの支部、喫茶リコリコに異動してきたワケありリコリスの“井ノ上たきな”。明るく自由な平和主義者“千束”と、クールで合理的な“たきな”が合わないようで合う凸凹なバディを組み、様々な事件に立ち向かい成長していく姿を描いている。

2qthekyc9447のレビュー・評価・感想

リコリス・リコイル / リコリコ / Lycoris Recoil
8

アニメ「リコリス・リコイル」の評価は?シスターフッドの新たな可能性を秘めたアクションアニメ

2022年に放送されたアニメ「リコリス・リコイル」は、そのキャッチーなキャラクターデザインと繊細に散りばめられた目を惹くギミックの数々で注目を集めました。しかし、この作品はそれ以外にも単なるアクションアニメで終わらない魅力があります。

注目ポイントは、Wヒロインの女子学生・錦木千束と井ノ上たきなの所属するチームが女性生徒のみ、男性の戦闘員が存在しない設定となっていること。これは昔の『美少女戦士セーラームーン』といった美少女戦士ものアニメのようなシスターフッドを連想させ、女子同士の友情の中で生まれる細やかな感情をリアルに描写しています。いつの間にかストーリーに引き込まれること間違いなしです。

そして、映像面では多彩な才能を持った女子生徒が学生服で戦うアクションシーンの描写に力を入れており、思わず釘付けになるシーンが何度も登場します。一見、学生服での戦闘シーンには違和感がないかもしれませんが、戦闘中のオーソドックスな衣装はボディアーマーやピチッとしたモビルスーツです。この観点からも「リコリス・リコイル」は他にはない独創的な世界観を持つアクションアニメとなっています。

このアニメは基本的には拳銃で戦うスタイルですが、テクノロジーを使って事件を解決する頭脳派な内容も含まれているため、テクノロジー系を取り扱った作品が好みの視聴者層も楽しめます。そのほか、世界観にマッチした音楽の使用、感情をむき出しにした会話で緊迫感を演出するなどアクションだけでない部分も魅力の作品です。