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諦めない心を教えてくれる
本作は少年漫画や少女漫画に良く利用される『魔法』の世界ですが、その中で本作に登場する主人公は誰もが普通に使える『魔法』を使えないという社会的なハンデを持って生まれてきています。魔法が普通に使える社会において魔法が使えないというのは、社会からすれば『異端』でしょう。現在の社会においても分かりやすい事例としてLBGTQの人達が偏見や差別を持って社会から疎外されているのと同じ理由といえるのではないでしょうか?主人公はそんな周囲からの偏見と差別に常に晒されているのです。これが私であれば直ぐに心が折れて、自宅に引きこもっているに違いありません(汗)けれど、主人公は不屈の精神で諦めません。魔法が使えないならと体を徹底的に鍛え上げます。魔法が全ての世界においては体を鍛えるというのは重要視されないとの見解が作中の中で述べられている部分もありますが、自分が出来ることを諦めずにやるという熱意の下に主人公は努力を続けるのです。そして、その思いは報われ、その生き様に惚れ込み・認める仲間やライバルに恵まれます。現実世界においては簡単に諦めてしまう人が多い昨今ですが、この主人公の生き様を通して少しでも「諦めない」ことの大切さを学びとれること間違いなしです。