あんのこと

あんのこと

『あんのこと』とは、2024年の日本の映画。監督・脚本は入江悠。出演は、河合優実、佐藤二朗、稲垣吾郎など。ホステスの母親と足の悪い祖母と3人で暮らす香川杏。幼い頃から、酔った母親に殴られて育ち、小学4年生から不登校となり、12歳の時に母親の紹介で初めて体を売った。その生活から抜け出せず、売春や麻薬の常習犯となってしまう。そんな彼女が更生する手助けをしようと2人の男性が手を差し伸べるが、コロナ禍によって3人はすれ違い、孤独と不安に直面していく。ある少女の人生をつづった2020年6月の新聞記事に着想を得て、入江悠が撮りあげた人間ドラマである。

myk717f1のレビュー・評価・感想

あんのこと
3

演技派最高に素晴らしいけど...

主人公を演じられた河合優実さんの演技力にはもう…言葉を失うほど心をえぐられました。
12歳から実の母親に売春をさせられ、売春相手に薬をすすめられ、体と心を蝕まれ最初のシーンでは心を失ってしまった17歳の女の子を見事に演じられていました。1人の刑事と出会い、記者と出会い、少しずつ自分を取り戻していく様。小学校からまともに学校に通えず漢字もままならないところでまた夜間学校に通い始め、介護の仕事につき、やっとまともな人生を送れるようになったのか。よかった。こんな苦しい子ども時代からやっと抜けだせるんだねと思っていたら…の後の展開。ちょっと言葉を失います。どうしてですかと言いたくなる。あの新型コロナの流行のせいで。あの虐待をしてくる母親のせいで。もしかしたら、自分には優しいと思っていたけど、結局最後までは守ってくれない祖母のせいで。
あんな最後にします?あんな悲しいお話にする必要ありましたか?と言いたくなるくらい、心がものすごく重く辛くなりました。実話を元にしていると言うお話なので、現実はもっと辛く悲しいものなのかな。でも辛すぎる。映画のなかだけでもあんちゃんには笑っていてほしかった。演技力はものすごくて本当にすばらしかったです。あんちゃんとしか思えなかった。でもストーリーが辛すぎてしばらく引きずりそうです…そういう意味で星3です。演技力は星10でした。