「音楽」とは何たるか。それを全身で、ライブで証明する3ピースバンド。
2004年7月、東京で結成されたロックバンド、UNISON SQUARE GARDEN。ボーカル&ギターの斎藤宏介、ベースの田淵智也、ドラムの鈴木貴雄によるスリーピースバンドだ。
結成から10年以上経った現在に至るまで、なおもファンを増やし続けている。
そんな彼らの魅力、ひいてはファンを増やし続ける理由は何たるか。発表する楽曲がどれも素晴らしいことは言うまでもないが、筆者は「音楽に全力で向き合っている」ことが一番の魅力であり、かつファンを増やし続けている理由そのものだと考える。
「音楽に全力で向き合う」というのはどういうことか。文字だけを見れば、どのミュージシャンだって言えることだ。そう思った方がもしいたら、ぜひ彼らのライブに足を運ぶことをお勧めしたい。
筆者が初めてUNISON SQUARE GARDENのライブに足を運んだのは、2016年の9月だ。バンド活動を始めてから12年、初めて筆者の地元で行われたライブだ。始めは、周りがみんな大好きなバンドが地元に来てくれるのでぜひ行ってみよう、という軽い気持ちで参戦した。そしてライブ終演後、筆者の体が興奮で熱くなっているのを実感したのだ。
あんなに熱狂的なライブがあったのか。あんなに音楽に全力で向き合っているバンドがあったのか。音楽とは、「音」を「楽しむ」と書く。彼らの約2時間のライブは、まさに「音」を「楽しんで」いた。
ステージに立つ。楽器をかき鳴らす。歌う。演奏する。彼ら3人がライブで行っていたのは、たったこれだけだ。その中に、溢れんばかりの熱が込められていた。魂が込められていた。
そしてライブの最中の3人は、全員晴れやかな笑顔だった。ゴリゴリの激しい曲を演奏していても、表情にはどこか笑みが見えた。特にベースの田淵は演奏中、ステージを縦横無尽に駆け回ることで有名だが、そんな中でも笑顔だった。
そして筆者は、すっかりUNISON SQUARE GAEDENの虜になってしまった。ライブから帰宅したその日に、ファンクラブに入会したことは今でも鮮明に覚えている。
筆者はUNISON SQUARE GARDEN以外にも、いくつかのバンドのライブに参戦したことがある。しかしどのバンドも、パフォーマンスを重視しているところが多く、純粋に音楽を聴いて、周りと暴れるのは少し難しかった。
しかし、UNISON SQUARE GARDENは違う。音楽をやるためにライブを行い、「音」を「楽しむ」ためにツアーで全国を回る。そして音楽を聴きに来た、「音」を「楽しみ」に来たファンと一緒に、全力で楽器をかき鳴らす。
音楽を聴いて損はしないし、ライブは絶対に行くべきである。ツアーで全国各地を訪れているので、近くに来てくれる際には足を運んでみてはいかがだろうか。