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心がささくれだっている時にぜひ見て欲しいアニメ映画
おおげさではなく、絶対観て欲しいアニメ作品のひとつ。
主人公は不登校になった少女、こころ。こころが自分の部屋の姿見鏡から、異世界の様な場所とつながり、似たような年齢の少年少女と共にお城の中で鍵探しをするお話だ。
このストーリーは、こころが学校で受けた酷いいじめの部分もリアルに描いているので、いじめを受けた人には心がえぐられるような気持ちになるかもしれない。他にも少年少女たちはそれぞれに辛い境遇に遭っており、決して幸せとは言い難い。しかしストーリーが進むにつれて、お互いの境遇に触れ、心を通わせあっていく。そしてこころもまた、母親にさえ言えなかったいじめを仲間に語り、自ら封印していた想いを吐き出すことができるようになるのだ。
その描写が丁寧に描かれているので、観る者はつい涙がでてしまう。
この映画の見どころはストーリーが巧みに絡みあい、やがてひとつに纏まる構成の上手さや伏線の回収だが、もうひとつの見どころは、少年少女が負ったこころの傷の機微を丁寧にすくいあげているところだ。どの子にも感情移入してしまう。
ラストの伏線回収では、「なるほどそうだったのか」というすっきり感もあるし、観賞後には、必ず優しい気持ちになる。
心がささくれだっている時に、ぜひ観て欲しい作品だと思う。