ダークファンタジー隠れたの傑作!死にたいけど死にたくないが混ざり合う異端な作品!
『うらたろう』は、中山敦支によるダーク・ファンタジー漫画で、2016年から2017年にかけて『週刊ヤングジャンプ』で連載されました。物語は、平氏が源氏を倒した後のパラレルワールドの鎌倉時代を舞台に、不死の主人公・温羅太郎(うらたろう)と16歳で死ぬ運命にある少女・千代の冒険を描いています。
温羅太郎は800年もの間生き続けており、死ぬことができない自分の運命に絶望しています。彼は千代に出会い、彼女に自分を殺してもらうために旅を始めます
千代は明るく天真爛漫な性格で、他者のために自分の命を投げ出すことも厭わない少女です。彼女もまた、不死になる方法を求めて旅をしており、2人は共に黄泉比良坂を目指します。
物語は、妖怪や鬼が登場するダークな世界観の中で進行し、戦闘シーンや感動的な場面が多く描かれています。
特に、温羅太郎と千代の関係性や、それぞれのキャラクターの成長が見どころ。また、絵のクオリティも高く、細部まで丁寧に描かれているため、視覚的にも楽しめる作品です。
作中に出てくる「静かに眠らせてやらねぇか!!」のセリフとともに激高するうらたろうの見開きページでは、目頭が熱くなりました。
一方で、物語の進行がやや遅く感じられる部分もあり、好みが分かれるかもしれません。
また、ダークなテーマやグロテスクな描写が含まれているため、苦手な方には若干の注意が必要な作品となっています。
総じて、『うらたろう』は、ダーク・ファンタジーや歴史ものが好きな読者にとっては非常に魅力的な作品です。キャラクターの深い心理描写や、緻密なストーリーテリングが光るこの作品は、1度読み始めると引き込まれること間違いなしです。