色々な意味で壮大な作品
巨人の絵や捕食シーンなどもあるからグロテスクなんだろうなと思っていて食わず嫌いをして最初は敬遠していましたが、友人の勧めでアニメを見てみたところ面白くて一気見してしまいました。話の序盤を簡単に言うと、巨人vs人間との闘いを描いたダークファンタジー漫画です。壁の中の話と壁の外の話でざっくりふたつに分けることができます。話の序盤では戦闘シーンが特に多く、バトル漫画的な要素が強めですが話の展開が進むにつれて作りこまれたストーリーと伏線に驚きます。最初は単に巨人を駆逐し自由を手に入れることが目標だったエレンも壁外進出が進むにつれて世界の真相を徐々に知るようになります。自分の求めていた世界と現実の残酷さに胸を打たれたエレンは思想・行動共に変わっていき作品序盤とはかけ離れた人物像になります。
途中からは話の構造が複雑になっていくので視覚的な描写に楽しんでいた自分にはちょっと読みつかれた部分はありましたが、内容が理解できるようになるとその作りこまれた世界観と作者の気概に感動します。作品は既に完結しているので、全部1度見た後にもう1度漫画の1話から見るとまた違った見方をすることができます。名前の知らない人はいないほど有名な作品なので見てない人は是非見るべきだと思います。