ショーシャンクの空に / The Shawshank Redemption

ショーシャンクの空に / The Shawshank Redemption

『ショーシャンクの空に』とは、1992年にアメリカ合衆国で制作されたヒューマン・ドラマ映画である。1940年代のメイン州ポートランドを舞台に、妻とその愛人を殺したとして逮捕されたアンドリュー・デュフレーンと、刑務所で出会った囚人のエリス・ボイド・レディング。寡黙で真面目な銀行員だったアンドリューは、ショーシャンク刑務所へ収監された後も自らの力で希望を切り開き、エリス・ボイド・レディングも、アンドリューとの出会いで人生が大きく変わることとなる。ラストシーンでの大どんでん返しが話題を呼んだ人気作だ。

neko_neko_neのレビュー・評価・感想

ショーシャンクの空に / The Shawshank Redemption
9

人間の様々なリアルを感じられる作品

1994年に公開された映画『ショーシャンクの空に』は、スティーヴン・キングの小説『刑務所のリタ・ヘイワース』を原作とし、フランク・ダラボンが監督を務めたアメリカのドラマ映画です。主演はティム・ロビンスとモーガン・フリーマンで、無実の罪で終身刑を宣告されたアンディ(ロビンス)と、彼の友人となる囚人レッド(フリーマン)の物語が描かれています。

前半はアンディが刑務所内で徐々に仲間を増やし、看守や所長からも信頼を得ていく内容であり、見ていてとても楽しいのですが、後半からは一変します。非常にディープな感情を感じさせられながらも鑑賞を途中で終えられない。視聴者をそんな気分にさせる作りになっていて、改めて映画監督は凄いなーと感じさせられました。

ストーリーは、無実の罪で終身刑を宣告され、ショーシャンク刑務所に収監された元銀行副頭取アンディを軸に展開されていきます。1940年代から1960年代のメイン州を舞台に、アンディが過酷な刑務所生活の中で希望を失わず、知恵を駆使して周囲の信頼を得ていく姿が描かれます。

見ると非常によくわかるのですが、想像を絶する過酷さです。ルールは所長であり看守たちです。つまり、ルールなどあってないようなもの。当時のアメリカの刑務所とはこんな大変なところなのかと連想させられます。そんな環境下で、長年服役しているレッドとの友情を軸に、アンディが刑務所内で起こす数々の「奇跡」が物語を展開させていきます。

最終的には、アンディは長年かけて掘り進めたトンネルを通じて脱獄し、所長の不正を暴露する流れになっており、そういう意味ではスカッとする結末になっています。アンディはメキシコのジワタネホに逃れ、その後、仮釈放されたレッドと再会します。この映画、様々な面における「人間のリアル、本質」が描かれていますが、その中でも、友情、希望、そして自由を求める人間の不屈の精神が感動的で、見る人の心に深く刻まれる作品です。