映画『インターステラー』
クリストファー・ノーラン監督の作品のひとつ、『インターステラー』は、宇宙や科学に興味がある人間には面白いと感じる作品だ。重力波や相対性理論など科学用語が幾度か用いられ、それらの科学的考察に基づいて演出がなされている点が良い。宇宙移動する人間と地球などの惑星にとどまる人間とでは、重力の影響により経過する時間が異なるという、相対性理論に基づいた現代科学の考察に沿った演出が面白かった。作中に出てくるブラックホールの映像も、実際に物理学者が想像しているブラックホールの概形を忠実に再現しているのではと考えられる。
ストーリーも面白く、元パイロットのクーパーがかつて無くなったとされるNASAが秘密裏に遂行しているプロジェクトに参加するというもので、そのプロジェクトは人類生存が難しいとされている地球に変わる、移住可能な惑星の探索というもの。物語はクーパーが元パイロットとしての技術を買われプロジェクトへの参加を説得されることから始まる。愛する家族との別れの時、クーパーは娘マーフと喧嘩をしてしまい和解しないまま地球を飛びだってしまう。さらには惑星探索も順調とはいえず、当初のプロジェクトは遂行されなかった。映画はクーパーが他のクルーと共にプロジェクトの遂行と地球帰還を目指す内容となっている。