落語という日本文化をややドロドロした師弟関係や色恋で表した名作アニメ
友人から勧められて視聴しました。
予備知識無しで視聴を開始しましたが、元ヤクザ与太郎が有楽亭八雲に弟子入りし、そのまま与太郎の成長物語が展開されるのかと思いきや、開始間もなくいきなり始まる過去編にはやや眉をしかめました。しかし、むしろこっちが本編でした。
主に若い頃の八代目有楽亭八雲と、その兄弟子である二代目助六の周囲を取り巻く物語です。
腐女子受けも良さそうな感じですが、落語という文化と当時の時代背景、環境、登場人物の感情などとても良く表現出来ており、中年男性でも楽しめる物でした。
基本的な物語は、戦中戦後の日本で落語界を中心とした師弟関係や兄弟弟子間の人間模様、成長を描いたものですが、落語や歌舞伎の世界にある襲名についても面白く描かれていたと思います。
八代目八雲の菊比古→八雲や助六の初太郎→助六など。
また、落語界の格付けシステムである、前座・二つ目・真打などについても詳しく説明されており、落語に詳しくない人が観ても落語への理解が深まることと思います。
実際に落語を演じるシーンも作中には多く、声優さんの苦労も忍ばれました。特に二代目助六の芝浜は圧巻でした。流石山寺宏一さんです。
続編(コチラは前述の与太郎がメイン)もあるので、そちらもオススメです。