あらすじ・ネタバレを一切みずにこの感動を体感いただきたい
日本では2002年に公開された、少し、いやかなり古い映画です。しかしながら、色褪せない美しい感動を体感できる素晴らしい作品。
もし、まだ観たことがない方はぜひあらすじやネタバレなど一切読まずぜひ観ていただきたいです。
1994年にノーベル経済学賞を受賞した数学者ジョン・ナッシュの人生をラッセル・クロウが演じた作品で、2002年・第74回アカデミー賞で8部門にノミネート・作品賞を含む4部門を受賞しています。
この作品は、数学者の成功と苦悩を描いた作品で、それだけで観ごたえがあります。大学で学び、どのような研究をしそれに苦悩があったのか。「オッペンハイマー」や「イミテーション・ゲーム」のような作品が好きな方は、その点だけでも楽しめる作品でしょう。
ただ、この作品には、「オッペンハイマー」や「イミテーション・ゲーム」とは大きく異なる点があるのです。
<ここから感動を阻むネタバレを記載します>
少し調べればわかってしまうのですが、作品で描かれるジョン・ナッシュは統合失調症を患っていました。その描かれ方がすばらしく、いまとなっては史実がどうだったかはわかりません。ですが、彼の成功(ノーベル経済学賞)の受賞は、「統合失調症」があってこそだったのではないでしょうか。ただ、映画で描かれるのは病を患うジョン・ナッシュと彼を支えた妻の苦悩。彼らは、その先にある「成功」を知らない。そのためただただ苦しい描写もあります。
しかし、最後、ノーベル賞を受賞した際のジョン・ナッシュの晴れやかな笑顔が忘れられない感動作といえます。