リアルな設定とストーリー
進撃の巨人の魅力はリアルな世界観、細部まで考えられた設定、読者を引き込むストーリーだと思います。
調査兵団、駐屯兵団、憲兵団で構成された軍団の設定が特に好きで、それぞれの兵団のマークや制服、使う武器や道具等、すべてがリアルで説得力に満ちています。
巨人のような現実離れした怪物は、漫画としてやり過ぎていないリアルな設定があって初めてその存在の恐怖を感じれます。
バトル漫画にありがちなぶっ飛んだ設定はそれはそれで気分爽快だし楽しさはありますが、この先どうなるんだ、本当に助かるのか、みたいなドキドキ感は薄いと思います。
例えば立体機動装置はほんとうによく出来ていて、体にベルトで装置を固定し、モリのような刃がついたロープをガスで飛ばして建物や木、巨人の体などに飛び移ります。
どこか原始的で実際作れそうなこの装置は(作れても上手に使える人はいないだろうが)この漫画の象徴的な存在です。
現実と漫画のギリギリのラインを狙ったと思われるある意味控えめな設定のこの道具は、風の谷のナウシカのメーヴェのようで、個人的にとても大好きです。
巨人の硬化能力や相手を食べて能力を奪うとか奇抜な部分もありますが、最近の漫画では飛び抜けて面白い漫画だと思います。