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石原さとみの新境地
映画「ミッシング」。娘が突然失踪してしまった母親役を石原さとみが演じます。
時間の経過とともに世間の関心は薄れていきますが、唯一取材を続けてくれる地方テレビ局の記者とともに、必死に娘の失踪を埋もれさせまいと奮闘。しかし、テレビへの出演が、ネット上で母親への誹謗中傷の標的とされてしまいます。
失踪事件を追いかけるテレビ局の記者も、視聴率獲得を狙う上層部の意向により、世間の関心を煽るような取材を命じられてしまいます。
愛する娘の失踪により、徐々に心を失くしていく母親役を石原さとみが体当たりで熱演。記者役を中村倫也、父親役を青木崇高、母親の弟役を森優作が演じています。
まず、この作品は出演している演者のレベルがめちゃくちゃ高い!何より、主演の石原さとみの演技は圧巻で、彼女のもはや演技とは言えないレベルの演技力が、作品に圧倒的なリアル感をもたらしています。
作品としては社会派サスペンスなので、終始重苦しく見ていてつらくなる作品ではありますが、昨今の報道やSNSのあり方について社会に問いかける秀作となっています。
石原さとみが吉田監督に逆オファーをして実現した今作とのことですが、女優が化ける瞬間に出くわすことができました。