狂気のノンストップアクション
今回はアクション映画の大傑作、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」(2015年アメリカ・オーストラリア映画)の解説をさせていただきます
舞台は最終戦争の後、秩序の崩壊した世界。残された人々は少ない資源を奪い合いながら暴力と混沌の中で生きています。
主人公マックスは一匹狼の流れ者ですが、突然現れた暴徒によって拉致され、イモータン・ジョーの支配する砦、シタデルに監禁されます。この砦では、健康な男は輸血用の血液袋、健康な女はイモータン・ジョーのための子産み女として隷属させられるのです。
丁度そのころ、シタデルの女幹部フュリオサがジョーを裏切り、子産み女達を連れて脱走。怒り狂ったイモータン・ジョーは追っ手とともに女たちを追跡します。マックスはその逃走劇に巻き込まれ、成り行きで女たちを助けることになります。
この映画の特筆すべき点は次の3点でしょう。
1.世界観
この世界では、私たちの知る社会の通念が一切存在しません。暴力のみが権力を決め、人権などかけらもなく、弱者は奴隷となるしかありません。
2.キャラクター
この映画では主人公と女たち以外のキャラは、全員常軌を逸しています。もはや人間よりも化け物に近いレベルで、交渉などできる相手ではなく、敵なら戦う以外の道はありません。
3.カーアクション
キャラクターも規格外なら、アクションも規格外です。映画全編のほとんどがカーアクションで構成されており、そのすべてが既存のスタントの常識を超えるレベルで展開されます。
狂ったキャラと世界観、そして見たことのないアクションを楽しめる、珠玉の1本と言っていいでしょう。