スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム / Spider-Man: No Way Home

『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(Spider-Man: No Way Home)とは、アメリカで人気のマーベルコミック『スパイダーマン』をベースとした、2021年公開のスーパーヒーロー映画である。
本作のスパイダーマン映画は、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)製作作品としては3作品目となる。
前作『スパーダーマン:ファー・フロム・ホーム』で倒した敵・ミステリオにより、正体をばらされ世間を騒がせることとなったピーター(スパイダーマン)。周りの人間を混乱に巻き込んでしまい追い詰められたピーターは、何とかこの事態を解決するため友人のドクター・ストレンジに助けを求める。ストレンジは人々からスパイダーマンの正体に関する記憶を消し去るという禁断の魔術を使うが、その魔術の失敗によって多次元宇宙の扉が開いてしまい、ニューヨークの街に様々なヴィランが押し寄せて、街の人々に危機が迫る。
シリーズの集大成とも言える壮大な物語が描かれる本作は、日本のみならず世界中で大ヒットを記録した。

euon16のレビュー・評価・感想

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム / Spider-Man: No Way Home
9

マーベル・シネマティック・ユニバースで最もエモーショナルかつスリリングな作品

「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」は、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のスパイダーマンシリーズにおける最も野心的でエモーショナルな作品です。トム・ホランド演じるピーター・パーカーは、ミステリオによって正体が暴かれ、世間からのプレッシャーとヒーローとしての責任に苦しみます。彼は、ドクター・ストレンジに助けを求め、過去の敵や異なる次元からのキャラクターが現れることで、マルチバースの混乱に巻き込まれます。

映画の最大の魅力は、過去のスパイダーマン映画からのヴィランたちの再登場です。アルフレッド・モリーナのドクター・オクトパス、ウィレム・デフォーのグリーン・ゴブリンなど、往年のファンにとっては感動的な瞬間が詰まっています。また、トビー・マグワイアやアンドリュー・ガーフィールド演じるスパイダーマンが登場するシーンは、期待を裏切らないサプライズとなっています。

アクションシーンは迫力満点で、特に最終決戦は圧巻です。また、ピーターの成長と自己犠牲の物語は深い感動を呼び起こします。親友ネッドや恋人MJとの関係も丁寧に描かれ、彼の人間的な側面が強調されています。

総じて、「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」は、アクション、ドラマ、ノスタルジアが見事に融合した一作です。MCUファンだけでなく、すべてのスパイダーマンファンにとって見逃せない映画となっています。シリーズの新たなクライマックスとして、記憶に残る作品です。