ガンダムシリーズ1番の異端児でありながら最高傑作!?ガンダムの歴史を変えた異色作『機動武闘伝Gガンダム』!!
シリーズ生誕45周年を迎えたリアルロボットアニメ作品の金字塔である「ガンダムシリーズ」。その中で非常に賛否が別れながらもファンからの人気が根強い作品が『機動武闘伝Gガンダム』です。
本作の舞台は未来世紀(FutureCentury=F.C)という架空の年号の世界、F.C60年から始まります。この世界では現実にもあるアメリカや日本などの国家が宇宙空間に浮かぶコロニーに移り変わっており、その中で宇宙の覇権を競って行われる大戦争の代わりにMF(モビルファイター)”ガンダム”を各国家が作り上げ、その搭乗者であるガンダムファイターと共に地球を舞台とした格闘技「ガンダムファイト」を4年ごとに行う。その勝者の所属する国は次のガンダムファイトまで各コロニー国家間の覇権を握ることが出来るという世界設定になっています。
主人公「ドモン・カッシュ」はネオ・ジャパン代表として幼馴染のレイン・ミカムラをサポーターに、レインの父が造った「シャイニングガンダム」と共に地球に降り立ち優勝を目指すのですが、それは表向きの理由。ネオ・ジャパンを裏切り父であるライゾウ博士が造ったデビルガンダムを奪って逃亡した兄キョウジ・カッシュを捜し出すことが、真の目的でした。
その後、ドモンはキョウジの跡を追う中で多くのファイターとの闘いを経験し、その中で仲間と出会い、師匠である「東方不敗マスターアジア」との再会と別れ、キョウジの真相を知り、そして己の愛を見つけ、最終的に全ての元凶である巨悪を打ち倒します。
この作品は従来のガンダム作品と異なり「戦争」ではなく「スポーツ」としてロボットが戦うという作風の為、従来のファンから否定的な意見も多い作品でした。しかし、ハチャメチャな戦闘の裏では従来のシリーズにもある”地球と宇宙の対立”、”戦争や人類による深刻な地球の環境問題”、”人と人の相互理解”というガンダム作品のシリアスなテーマが散りばめられているのです。また、それまでのガンダム作品の中にあった壁を打ち壊した傑作でもあり、固定化されていたシリーズの作品を変えた作品でもあります。
人機一体を実現したモビルファイターのダイナミックかつツッコミ所のある戦闘シーンは無茶苦茶でありながら爽快で、戦闘シーンだけでも面白い。それでいてガンダムシリーズ屈指の名シーンもある、ガンダム初心者にもおススメの作品です。