成長していくヒーローの戦いと葛藤の物語
『週刊少年ジャンプ』で連載されている、ヒーローを目指す少年の物語です。
人類の八割が「個性」といわれる特殊な能力を持つ世界で、その力を悪事に利用する人間を取り締まるためヒーローという職業が存在するのですが、主人公の緑谷出久(通称デク)は何の個性も持たない「無個性」と診断されてしまいます。幼少期より平和の象徴として存在するオールマイトに憧れていたデクは、それでもヒーローを諦めきれないまま中学3年生をになり、運命の出会いによってオールマイトの個性を譲り受けるのです。
そこから始まるデクのヒーローになる為の成長物語がこの『僕のヒーローアカデミア』。
進学した雄英高校で、様々な個性を持つクラスメイトと切磋琢磨しながら少しずつ強くなっていくのですが、このクラスメイト達が皆ちゃんとキャラクターが立っており、他のアニメや漫画で見られるような「名前のないモブ」というのが存在しません。そこが凄く魅力的なのです。それぞれの家庭事情が描かれていたり、そこまでの描写はなくともきちんと仲間として存在し、1人で抱え込むデクを全員が迎えに行くシーン等は観ているこちらも感情移入してしまいます。
幼馴染であり、デクを目の敵にするようにして馬鹿にし続けてきた爆豪勝己が初めてデクと向き合って本心をさらけ出すシーンなど、胸が熱くなる展開が沢山あるので、ただのバトルアニメではない大人もはまれる作品だと思います。