転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます

の子のレビュー・評価・感想

転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます
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色っぽい… 転生少年の異次元級魔術チート漫画!

本作は、「小説家になろう」発の小説のコミカライズ版。2024年には満を持してアニメ化がされました。
魔術の異次元級の天才として転生した少年が主人公の爽快チート漫画なのですが、私のこの漫画のイチオシポイントは、「色っぽさ」です。

物語の舞台は、「家柄・才能・努力」で本人の魔術の強大さが決まってしまう異世界です。誰よりも魔術を愛し、貪欲に魔術の知識を求めていた1人の庶民の男。生まれつき家柄と魔術の才能に恵まれなかったがために、周囲から嘲られながら殺されてしまいます。この殺された男が国の第七王子、ロイド=ディ=サルームとして生まれ変わったところから、物語は始まります。

誰よりも魔術に没頭する魔術オタクが、王族になって超一流の「血」も「才」も手に入れてしまったのですから、ここから始まるのはあどけない転生少年のチート無双展開です!
ロイドが魔術への好奇心の赴くまま新しい魔術やその可能性をどんどん求めて行動する中で、結果として男女問わず様々な人がロイドに救われ、ロイドに惹かれて集まってくるというのが話の大筋です。

さて、この漫画はところどころに「色っぽさ」がにじみ出ています。敵の使う、初めて見る魔術に夢中になるロイドの恍惚の表情。他の誰にも到達できない魔術の高みに至ってしまっているロイドが、時折見せる物憂げな横顔。ロイドがその圧倒的な力を振るう際には、この色っぽさが、人知を超えた力への畏怖とともに読者を襲います。(第1話の最後には、ロイドの絶妙に色っぽい、ドキッとするサービスショットも見られます。この少年、なぜかとても少年に思えん…)

ロイドの従者の女メイド剣士シルファが、過去編の第96話(単行本11巻)で披露する、舞うような美しい剣捌きも必見です。