ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー / Guardians of the Galaxy / GotG

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー / Guardians of the Galaxy / GotG

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』とは、マーベル・コミックの中でもマイナーながらもカルトな人気を誇るコミックの実写映画化作品。トレジャー・ハンターのピーターが、緑の肌の美しき暗殺者ガモーラ、遺伝子操作で生まれたアライグマに似たロケット、樹木型ヒューマノイドのグルート、それに全身イレズミ・マッチョのドラックス等と共に、銀河を舞台に凶悪な敵に立ち向かう痛快スペース・アクション。14年に公開され、全世界で7億ドルを超える大ヒットとなった。

JackBartlettP8のレビュー・評価・感想

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー / Guardians of the Galaxy / GotG
10

宇宙の孤独とウォークマン

様々なヒーローが集結する『アベンジャーズ』で有名な、マーベルコミック原作のSF映画作品。
本作はこれまで描かれてこなかった宇宙を舞台に、初登場キャラクターたちの物語となっているので、シリーズファンでなくとも前知識0で楽しめる映画となっています。

主人公であるピーター・クイルは幼少期に地球から宇宙人にさらわれ、宇宙での生活を余儀なくされた賞金稼ぎ。アウトローになりきれないお調子者キャラクターで、彼を中心にコメディ色の強いSFドタバタ活劇が描かれていきます。

本作の特に注目したい点は、SF映画でありながら70年代のオールディーズ音楽が流れること。宇宙人にさらわれた際、クイルはカセットテープとそれを再生するウォークマンだけを所持していました。唯一地球とのつながりを感じられる音楽を彼が聴くたびに、劇中でも同じ曲が作品を彩ります。
宇宙空間でノリの良い地球の洋楽が流れる斬新さは、コメディ色の強い本作の作風と相性抜群。ついついクイルと一緒に踊り出したくなってしまいます。

また、クイルが作中で出会っていくならず者たちは、彼と同じく爪弾きにされた過去を持つキャラクターたち。そんな彼らの不器用なコミュニケーションはコメディチックな掛け合いと、そこから紡がれていく固い絆へと繋がっていきます。
地球のつながりに固執し孤独を抱えるクイルが、彼の聴く音楽と共に仲間と打ち解けていく描写はとてもエモーショナルです。

笑って泣いて楽しめるSF冒険活劇の新たな金字塔!見たあなたはきっと70年代音楽の虜になっているはず!