マイナー楽器をメインにする大胆さ
吹奏楽において「ユーフォニアム」は花形楽器とは言い難い、マイナー楽器の部類に入ります。しかしながらそのマイナー楽器の良さを100%出しながらキャラクターに魅力を持たせ、最高の青春作品をアニメにしているところが、流石京都アニメーションだと思いました。
初めて作品を最後まで見た時にまず驚いたのは、演奏が回を追う度に洗練され、美しくなっていったところです。
主人公の久美子も最初の方は詰まってしまって滑らかに吹けていなかったところが、大会頃になるとすらすると美しく吹くことが出来ており、演奏にもリアリティを持たせているところが凄いなと感じました。
また細かな楽器の表現はピカイチで、楽器事に色が違ったり、元々あるヤマハの本当の楽器をモデルにして描いていたりする点も素晴らしいと感じました。
そしてなんといっても、京アニはキャラクターが魅力的なのが1番の特徴だと思います。ビジュアルの良さは勿論、キャラクターもみんな芯があって愛すべき性格をしているのが本当に素敵です。
考え方はバラバラでも部活に対する情熱はみんな一緒で、本気で必死に練習をして「全国大会出場」の目標を掲げ、突き進む様子に作中何度も涙を流しました。
The青春アニメで、吹奏楽の話ですが、吹奏楽を知らない人でも惹き付けられる作品です。そしてキャラクターの弱いところも、必死なところも何もかも全て愛することの出来る、本当に素敵な作品だと思います。これからもたくさんの人にこの作品が愛されてほしいなと思います。