タイトルで壮絶な内容かと思いきや…
アニメ『姫様“拷問”の時間です』は、タイトルから受ける第一印象にいい意味で裏切られました。
タイトルから姫が苦痛な拷問を受けてそれに耐える様を表現したようなアニメで、もしかしたらグロテスクな表現もあるのかもしれないと思いきや。
姫様が苦痛な拷問を受け悶絶する様を描いていることには変わりはない。だが実際に受ける拷問は目の前で美味しそうな焼きたてカリカリトーストや、あつあつのたこ焼きを美味しそ~うに食べられる「飯テロ」だったり、愛くるしい赤ちゃん白熊にちょっとした意地悪をするところを見せられたりとグロテスクな表現は皆無。
魔王城に捕らわれて国家機密を聞き出すために拷問を受けるというシチュエーションではあるものの、拷問を担当する拷問官も、ひいては魔王もなんだか少し抜けたチャーミングなところがあるキャラクターばかりが登場する。
何故か喋る姫様の相棒である聖剣エクスの絶妙なツッコミも心地良い。国では国王軍第三騎士団長として気高く生きてきた姫様のギャップも注目ポイント。
全体的にもテンポの良いギャグや可愛いキャラクターが多く登場し、「拷問」という言葉からは程遠い癒し系アニメ。ちょっと仕事に疲れて「何も考えたくない」「ぼんやりとしたい」時に見るのに適した良作。