秘密を抱える家族の物語
舞台は冷戦中の西国と東国。西国の諜報機関に所属する黄昏は、東国にある名門校に潜入する任務を与えられる。
違和感なく潜入するためには仮初の家族を作る必要があると考えた黄昏は、孤児院に向かい少女アーニャを家族として迎えたのち、市役所職員のヨルを妻役として迎え名門校合格を目指しながら偽りの家族生活を始める。
しかし実はアーニャは人の心が読める超能力者、妻ヨルは東国の殺し屋なのであった。
互いの素性を隠しながら家族ごっこを始める3人の行方に注目できるアニメである。
この物語の見どころは娘アーニャの可愛さである。人の心が読めるアーニャは周囲から気味悪がられていた。
普段大人ぶっているアーニャだが、心は年齢相応のかわいい女の子で、自分を受け入れてくれた黄昏に対してはついついわがままを言ってしまう。感情の起伏が激しく、表情がコロコロと変わる天真爛漫なアーニャの表情にも注目できる。
一見このアニメはコメディ的要素が多いように感じるが、戦争によって家族と離れ離れになってしまった子供や親を失った子供が泣いていたり、幸せそうに遊んでいる描写も多い。
これは黄昏が子供が泣かない世界を作りたくてスパイになったという、このアニメの根本を示唆しているようにも感じた。様々な考察ができる部分も見どころの1つである。