ベイマックス / Big Hero 6

ベイマックス / Big Hero 6

『ベイマックス』とはウォルト・ディズニー・アニメーションが2014年に公開した、少年と心優しいロボットの絆と冒険を描いたヒューマン・ヒーロー映画である。原作はディズニー初のマーベルコミック『ビッグ・ヒーロー・シックス』。兄の死で心を閉ざした14歳の天才少年ヒロ。兄が開発したケアロボット”ベイマックス”や友人達と共に、ヒロが兄を失った怒りと悲しみを乗り越えてゆく成長と冒険の物語。ロボットと少年の絆を描くヒューマンドラマと、科学を用いたヒーローアクションの両方が魅力的に描かれている。

Butablitのレビュー・評価・感想

ベイマックス / Big Hero 6
8

ロボットと少年の愛情物語…だけではない。ディズニーが描く本格「戦隊ヒーローもの」映画は、ほのぼのではなく、ハラハラドキドキを与えてくれる!

『ベイマックス』と聞いた時、映画を見ていない人の多くが「ああ、あの白いフワフワのロボットと男の子の映画ね」と思うだろう。
半分正解で、半分不正解である。『ベイマックス』は日本公開時に付けられたタイトルで、米国でのタイトルは違う。『Big Hero 6』だ。つまりこの映画はヒーローもの映画なのである。

日本でヒーローものといえば「戦隊シリーズ」が有名だが、ほぼそれと同じだと思って問題ない。ある才能を持った若者が、敵を見つけ、敵を倒すために仲間とヒーローに変身して戦う。人間のヒーローは5人で、そこにロボットのベイマックスを入れて「6」になるのである。

では「ロボットと男の子の愛情映画ではないのか?」というと、そんな事はない。
ベイマックスは主人公ヒロの兄が作ったロボットである。ヒロと兄は両親を亡くし、叔母さんの家で仲良く暮らしていたが、ある日兄は亡くなってしまう。残されたのが、人をケアするためのロボットである、優しいベイマックスだった。
ヒロはヒーローになる時に、ベイマックスを改造して戦闘能力を付ける。ベイマックスはヒロの相棒となり、ヒロが悲しんだり落ち込んだ時には、元々のケアロボットとしての能力を発揮。ヒロがピンチの時には戦闘ロボットとして能力を発揮するのだ。

この映画のステージは架空世界の日本を模した世界で、それだけでも楽しめる。また子供には「物作りの素晴らしさ」「仲間の大切さ」「人への優しさ」「無限の可能性」など、ポジティブなメッセージを送ることができるだろう。老若男女問わずおすすめの映画である。