1人の少年と妖のほのぼの物語
主人公の「夏目貴志」は幼少期から他の人には見えない妖が見えてしまう少年だ。見えない物を1人怖がっていたため周りから変な目で見られ、虐められてきた。
そんな居場所のない貴志を救ったのは、白い獣のような姿をしている1匹の妖「斑」だ。別の姿はまんじゅうのような猫の姿をしており、通称「ニャンコ先生」と呼ばれている。貴志が危険な目に遭う時は、なんだかんだ言いながらも助けているいい妖だ。
貴志は親がいない為、家を転々としている。物語の中で貴志がお世話になる家の藤原家もまた、優しい人たちだ。暖かい言葉をかけたり、家の中でトラブルを起こしても怒らなかったり、貴志もきっと嬉しいのかなと思う。
貴志は心優しく繊細な少年のため、様々な妖から好かれる。その中に小狐の少女がいる。少女は貴志に助けられ、ついに人間に化けて1人で電車に乗って貴志の元に行くお話もあった。
このアニメはまた声優さんのお芝居の良さも現れている。夏目貴志を演じる神谷浩史さんは、貴志の細かな心情や表情を見事に演じきっており、視聴者の心にもジーンとくるものがあった。
斑、ニャンコ先生役の井上和彦さんもまたすごい。両方のキャラクターは正反対の役なのに見事に演じきり、こちらも視聴者が感動するような見事な芝居をするのだ。
このご時世の中、癒されることは少ない。そんな時に見るべきアニメなのがこの『夏目友人帳』である。